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神戸市の消火体制



神戸市には各署所に1隊ずつ、計28隊のポンプ隊(放水隊)が配置されています。
さらにそのうち4隊が方面特殊災害隊(別項の神戸市の特殊災害対応体制で説明)として特殊災害にも対応する部隊となっています。


ポンプ隊は1隊4名で編成され、火災事案をはじめ交通事故でのオイル漏れ処理や、救急隊の支援にも出動します。
消防活動の基本であり要でもある消防隊は、いかに早く、近くまで現場にたどり着けるかが重要となります。
そのため狭隘道路や坂道の多い神戸市では、東京などに多い普通ポンプ車(CD-U型)ではなく、
全ての隊が小型ポンプ車(CD-T型)を運用しています。
また、多くの署所には、小型ポンプ車とは別にタンク車と呼ばれる水槽付ポンプ車や化学車が同時に配置されています。
そのため消防隊は災害の種類や状況に応じてこれらを乗り換えて出動しています。
ちなみに小型ポンプ車と化学車の2台に2名ずつ分乗して出動するということは原則として行っていません。



消防隊の活動服は、青色を基本として背中の一部にオレンジ色が配色されています。
またその部分には「KOBE 神戸市消防局」と文字が入れられています。
ちなみに昔の活動服は濃い緑色でしたが、後に青色になり、今のオレンジ入りになりました。











 火災時の出動や冬の寒い時期には防火服を着用します。
 これは銀色のヘルメットに紺色のしころ、オレンジ色の上衣に、紺色のズボンとなっています。
 しころ部分には黄色文字で大きく所属署所名が入り、どこの隊員かひと目でわかります。




火災出動時には、屋外からの延焼阻止、屋内での消火活動や救助隊への援護注水などを行うほか、
マンション火災などであれば放水水による下階への水損防止活動などを行います。
また消火活動のため建物へ屋内進入する際、神戸市では必ず2名以上で筒先を保持して進入する様に決められています。
これは2009年の東灘区三輪北工場火災での殉職事故を教訓にしたもので、徹底した統一が図られています。
さらに2003年の西区伊川谷町建物火災での殉職事故の教訓として、
屋内進入するタイミングや可否の慎重な判断、他隊への情報共有などを重視しています。


消防隊の活動には、消火活動だけでなく他にも様々なものがあります。
その中でも神戸市が全国に先駆けて始めたのが、救急事案への消防隊の支援出動。
これはのちにPA連携として全国に広まり、今では当たり前のようになっています。
神戸市では「支援救急」と「特定救急」の2種類に分けて呼ばれています。
特定救急とは、傷病者がCPA状態にある際に消防隊を出動させる事で、
心臓マッサージ等の救急隊支援を行います。
支援救急は、傷病者を救急車内へと搬送する事が救急隊だけでは難しい場合に、
搬送支援を行うために出動するものです。
どちらも出動時は消防隊も水色の感染防止衣の上着だけ着用しています。


他にも以前は建物火災第一出動でポンプ隊1隊が指揮支援隊として出動するなどしていましたが、
「神戸2010消防基本計画」に基づき、続発災害等に備える“余力”を確保する事を目的に、
2010年3月末をもって廃止されました。





〜神戸消防3点セット〜
余談ではありますが、阪神淡路大震災後すぐに大量導入された大容量ポンプ車・ホース延長車・10t水槽車の3点セット、
実際には道の狭い神戸市では10t水槽車以外は出初式などでしか使い道がなく、車庫を圧迫し続けてきました。
確かに大容量ポンプ車やホース延長車を使う機会がないことは良いことではあるのですが、やはりもったいなかったです。
そしてこれら3点セットも排ガス規制等により引退を迫られ、使用率の高い10t水槽車だけは新車に更新されましたが、
それ以外の大容量ポンプ車とホース延長車はセンターと東灘に1セットずつを残してすべて引退。
現在は新たに総務省消防庁から貸与を受けた新型の1セットと合わせて、合計3セットが配備されているのみとなっています。
やはり神戸は震災を受けた町であるが故、この様な大型車両を駆使して活動していると言うイメージがあるかもしれませんが、
特に大容量ポンプ車などは大きすぎるうえ、ポンプの力が強すぎて消火栓からの水がポンプに追いつかないと言う代物で、
日常の建物火災などの災害では使い物にならないと言うのが現状でした。
・・・しかし、昔から神戸市には細い道にも対応出来る「小型ポンプ車」と言う強い味方が多数配備されています。
また最近では「CAFS付小型タンク車」も配備され始め、今後の消火体制がさらに強化されるものと期待されています。




管轄別の消防隊数と、乗り換え運用しているポンプ隊の一覧は以下の通りです。

行政区 管轄消防署 消防隊数
(内、方面特災隊)
東灘区 東灘消防署 4隊(1隊)
灘区 灘消防署 2隊
中央区 中央消防署 3隊
北区 北消防署 4隊(1隊)
兵庫区 兵庫消防署 2隊(1隊)
長田区 長田消防署 2隊
須磨区 須磨消防署 3隊
垂水区 垂水消防署 4隊
西区 西消防署 3隊(1隊)


署所名 乗換運用車両
東灘 東灘3 ポンプ車 東灘11 小型タンク車
青木 東灘13 化学車 東灘21 ポンプ車
六アイ 東灘4 ポンプ車 東灘14 化学車
灘2 ポンプ車 灘13 化学車
中央 中央13 化学車 中央24 大型化学車
栄町 中央2 ポンプ車 中央4 ポンプ車
山手 中央3 ポンプ車 中央14 化学車
北1 ポンプ車 北11 小型タンク車
山田 北14 化学車 北21 ポンプ車
有馬 北3 ポンプ車 北13 化学車
ひよどり 北5 ポンプ車 北12 タンク車
運南 兵庫13 化学車 兵庫21 ポンプ車
大橋 長田3 ポンプ車 長田13 化学車
須磨 須磨4 ポンプ車 須磨13 化学車
北須磨 須磨3 ポンプ車 須磨11 小型タンク車
垂水 垂水4 ポンプ車 垂水13 化学車
塩屋 垂水2 ポンプ車 垂水11 小型タンク車
西 西4 ポンプ車 西13 化学車
伊川谷 西14 化学車 西21 ポンプ車













            








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